合成シャンプーは、髪に悪いのか?
いろいろと悪いことばかりが言われている合成シャンプー。
でも、石けんシャンプーにもいろいろ問題があり、どちらが良い、
悪いと単純には言えません。
「合成シャンプーで髪がボロボロ」。
いわゆる「合成シャンプー」の危険性を訴える本やインターネットサイトでよく見られる言葉です。「合成シャンプー」と言われているのは、スーパーやドラッグストアで売られている花王やライオンといったメーカーの市販の普通のシャンプーです。
本当に、そんな普通のシャンプーで、髪がボロボロになったりするのでしょうか?
合成シャンプー、石けんシャンプーと俗に言われますが、法律的には両方とも「化粧品」扱いになり、両者の区別はありません。合成界面活性剤主体のものが、合成シャンプー。脂肪酸カリウム主体のものが石けんシャンプーと一般に称されています。
洗濯用洗剤と同じく、シャンプーも恐らくほとんどの日本人が合成シャンプーを使っています。が、必ずしも痛んだ髪の人ばかりではありません。合成シャンプーを使っていても、とてもきれいな髪の人はたくさんいます。
合成シャンプーを批判するときの材料として、よく使われるものに、電子顕微鏡による髪の毛の拡大写真があります。「右は合成シャンプーを長年使っている人の髪、左は石けんシャンプーを使っている人の髪」のように説明するものです。その手の写真を見ると、合成シャンプーを使っている人の髪は、キューティクルがぼろぼろになっています。でも、石けんシャンプーを使っている人の髪はきれいなキューティクルが見られます。
でも、そんな写真を見て、「合成シャンプーは怖い」なんて思ってはいけません。
疑問を持ちましょう。
「そんなに石けんシャンプーがいいなら、顕微鏡写真なんて使わないで、自分たちの髪を見せびらかせばいいじゃないか」と。
でも、「ほら、見て私たちの髪。石けんシャンプーを使ってるからこんなにきれいなのよ (^^V 」 とか言って見せびらかしている写真は、見たことがありません。
私がこうして石けんを悪く言ったり、合成洗剤を擁護するような言動をいつもしているので、お店のある地元浜松市の石けん運動グループの人たちがやってきて、いろいろ話をしたことがあります。あまり会話がなりたちませんでしたが、彼らの髪は、言っては悪いですが、石けんシャンプーを使っているにも関わらず、人に自慢できるようなものではありませんでした。
見た目はきれいでなくても、電子顕微鏡で見るときれいにキューティクルが整った、美しい髪なのでしょうか?そんなことありえませんよね。髪の質なんて、シャンプーの違いなどより生活習慣や栄養状態、日頃の手入れなどの影響の方が、はるかに大きいはずです。ドライヤーを使いすぎる人、茶髪にしている人、着色をしている人の髪は、たとえ石けんシャンプーを使っていてもかなり痛んでいるはずです。
電子顕微鏡でキューティクルがボロボロになっている写真は、実は茶髪のおねえさんの髪の拡大写真かも知れません。使っているシャンプーの違いだけでなく、本人の顔写真も一緒に掲載して欲しいものです。
合成シャンプーで本当にそんなに髪が痛むなら、街で見かける人たちの髪は、みんなぼろぼろになっていなければなりません。でも、世の中には、合成シャンプーを使っていてもとてもきれいな髪の人もたくさんいます。合成シャンプーの害なんて、あまり大げさに考えない方がいいと思います。むしろ石けんシャンプーの方が、使い方に気をつける必要があり、髪の健康にとって悪影響が出かねません。
石けんシャンプーは、髪がギシギシする?
「M社の石けんシャンプーを使うと髪がギシギシして、痛い。なぜ?」と、管理人経営する店のお客様から聞かれたことがありました。M社に限らず、「石けんシャンプーを使うと、髪がギシギシして指が通らなくなって痛い」というような話はよく聞きます。
髪や地肌への配慮から、中性から弱酸性になっている合成シャンプーと違って、石けんシャンプーは弱アルカリ性です。でアルカリ性でないと汚れを落とすことができません。ウールや絹製品を洗うのに、陰イオン系の界面活性剤が向かないのは、このアルカリによって繊維が傷むからです。
ヒトの髪もウール同様タンパク質でできています。だからやはり石けんのような陰イオン界面活性剤には弱い性質があります。
もう一つ、石けんを使うと必ずできる、石けんカスの影響があります。石けんシャンプーによって髪がギシギシしたり、痛んだりする理由には、石けんのアルカリの影響と、石けんカスの影響の両方が、考えられます。
髪の表面は、キューティクルによって覆われています。アルカリ性の石けんシャンプーで髪を洗うと、キューティクルが開き、摩擦が大きくなります。これがギシギシの原因です。髪の長い人だと、指が通らなくなってしまうことあるようです。
それから、石けんを使うと、水の中のカルシウムやマグネシウムイオンと石けんが結合して、石けんカスができます。石けんカス事態は別に毒性があったりするわけではないのですが、いろいろなものにくっつきやすい性質があります。髪にも石けんカスが付いて覆われたかたちになり、摩擦が増えてギシギシ感が出るようになります。
石けんシャンプーを使う際には、お酢やレモン汁など酸性のものでリンスすることが推奨されています。それはよく、「石けんのアルカリ性を中和するため」と言われますが、中和というより、「石けんカスを落とすため」といった方がいいかもしれません。石けんカスは、酸性のものに触れると脂肪酸に変わるため、石けんカスを髪から取り去ることができます。また、開いたキューティクルが元に戻るため、指が通るようになります。
ある反合成洗剤関連のサイトを見ていたら、「始めは合成シャンプーで髪が痛んでいるから石けんカスができる。でもずっと使っているうちに髪が回復してきて、石けんカスができなくなるから、ギシギシがなくなる」としていました。
初めて使おうが、数十年使っていようが、石けんを使えば石けんカスはできます。がまんしてずっと使っているとギシギシ感がなくなるのは、髪の中に脂肪酸がたまってくるからだと思われます。髪に脂肪酸という酸性物質が含まれていれば、アルカリの石けんが触れても、髪がいたむことはありません。ただ、石けんが中和されてしまうので、洗浄力はかなり落ちることが考えられます。
最近は私は石けんシャンプーを使うことはほとんどありませんが、長年石けんシャンプーを使い続けていました。ずっと石けんシャンプーを使っていると、石けんシャンプーを使っても何の問題も起きなくなります。リンスもいらなくなります。が、石けんシャンプーは、汚れ落ちが良くありません。髪はいいとしても、地肌がうまく洗えないので、フケに悩まされます。たまに合成シャンプーを使うときれいに洗うことができます。ここ数年は、合成シャンプー並みに使いやすくて、石けんシャンプーより刺激の少ないシャンプーで、アミノ酸シャンプーというものがあり、そちらを愛用しています。
石けんシャンプーは、あまり香料が入っていないのと、刺激が少ないのはいいのですが、洗浄力が弱いのが難点です。でも、お店のお客様の中には、市販の「スーパーマイルドとかの方がずっといい」というアトピー肌の人もいて、アトピーだからとか、アレルギーだからといって、単純に石けんをすすめても、何の問題解決にもならないことがわかります。
痛んだ髪は回復するか?
「我慢して使っていれば、合成シャンプーで痛んだ髪が回復して、石けんシャンプーのギシギシがなくなる」インターネットのサイトなどでよく見られる主張です。
「1ヶ月ほどで回復する」と言われることが多いようですが、それは本当でしょうか?
髪は皮膚とか筋肉、内臓などどは違い、自己修復能力はありません。これから生えてくる髪はともかく、一度生えて痛んでしまった髪は元には戻りません。
髪は1ヶ月ではたいして伸びません。覚せい剤所持容疑で逮捕された酒井法子の報道でよく言われていたとおり、1cm程度です。新しく伸びた髪が健康になるというのならともかく、死んだ組織である髪が、シャンプーを石けんにしたからといって「回復」はしません。
痛んでしまった髪は、石けんでは元に戻りません。シャンプーに何を使うかよりも、これから生える髪を健康にするように気をつける方が大切です。
髪の健康のことを考える人、感想肌やアトピー肌の人にとって、気になるのは、シャンプーの髪や地肌への影響でしょう。石けんシャンプーは、髪や肌に優しいと考えられていましたが、必ずしもそうとはいえません。まとめると、次のような問題があります。
- 石けんカスができる
- 髪がごわごわギシギシする(アルカリや石けんカスのため)
- お酢などの酸性リンスが必要で面倒
- 洗浄力が弱い
それでも石けんシャンプーを使わせたい人たちは、合成シャンプーは、「毛穴から染み込んで、血液の中に入り、時速60kmで体内をめぐり、肝臓にたまって...」とか、とんでもない言いがかり的な毒性を主張したりしています。
消費者向けに書かれた本やインターネットの情報には、相変わらずラットやネズミの背中の毛を剃ってそこにシャンプーを塗りつけている写真があります。石けんシャンプーを塗ったネズミの肌は何ともないのに、合成シャンプーだと赤くただれてしまった。だから、合成シャンプーは、危険だと訴えるのです。
でも、シャンプーは、原液をクリームのように肌に塗りつけるものでしょうか?
そして何日もそのまま洗い流さずに放置するものでしょうか?
塗りつけたものを何日も洗い流さずにいたら、合成シャンプーでなくても、醤油やカラシやわさびやタバスコなどでも相当ひどいことになるでしょう。
確かに合成シャンプーにしても、洗剤にしても、毒性がゼロではありません。どんなものにも毒性は存在します。石けんだって、動物実験で、死亡率のデータが出ているわけであり、無害なものではありません。
石けんが好きなら、好みの問題なので、石けんシャンプーを使い続けることが悪いとは、私は思いません。しかし、ウソをついていわゆる合成シャンプーを悪者にし、最良のものとは言い難い石けんシャンプーの使用を勧めるのは、悪だと思います。
石けんシャンプーを勧められた人は、石けんシャンプーが合わない髪質、肌質の人かもしれない。余計に症状が悪くなる可能性もあるわけなので。
ある種の合成界面活性剤を使った合成シャンプーよりは刺激が少ないとは言えるものの、石けんシャンプーは、アルカリ性や石けんカスの影響が人によっては出ることになります。それに何度もすすぎが必要だったりして、使いにくいのが難点です。
そんな石けんシャンプーの欠点を解消したシャンプーとして、「アミノ酸シャンプー」というものが、発売されています。管理人は5年間くらい使っていますが、これを使うようになって、髪の悩みから解放されました。以前より髪がしっかりしてきて、つやも出てきました。
市販の合成シャンプーと同じくらい使い方が楽、というよりリンスが不要なのでもっと楽です。なおかつ石けんよりもお肌や髪への刺激が少ないシャンプーです。下のページをご覧ください。
無料メール講座「地球のために、あえて合成洗剤を使う」
このサイトの内容の元となったメールマガジンです。 合成洗剤は危険で石けんは安心安全といった偏った考え方ではなく、もっと科学的事実に基づいて、皆さんにこの問題について考えられるようになって欲しいという気持ちから発行を始めました。合成シャンプーや石けんシャンプーについても詳しく解説しています。
合成洗剤は、言われているほど危険ではありません。もし、本当に合成洗剤がそんなに危険なものなら、もっと以前に大きな社会問題となって、今頃は世界中で合成洗剤の製造や使用が禁止されているはずです。
石けんもやたらと美化され、神秘的な効果があるかのように伝えられていますが、そんなことはなく、石けんは、数ある界面活性剤の一つにしか過ぎません。
石けんと合成洗剤の問題は、身近にある商品なだけに、環境問題を考えるうえでの最適な教材になります。このメールマガジンを通じ、環境に優しいとはどういうことなのかを、少しずつご説明していきたいと思っています。
このメールマガジンは、2004年頃に発行していたものを再編集して、約30回に分けてお届けしています。購読は無料。不要な場合は、いつでも解除可能です。
このメールマガジンで学べること
- なぜ合成洗剤は危険と言われてきたのか?
- 「環境に優しい」とはどういうことか?
- 石けんより安全な界面活性剤とは?
- 石けん運動の誤り
- そもそも合成洗剤とは何か?
- なぜ、石けんシャンプーで、髪の悩みが解決しないのか?
- 新興宗教と石けん運動の結びつき
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弱酸性のアミノ酸シャンプー
合成シャンプーは危険だから石けんシャンプーを使えとよく言われますが、石けんシャンプーも、アルカリや石けんカスの影響があり、そんなに良いものではありません。
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合成洗剤と石けんの常識のウソ◆オリジナル冊子
「合成洗剤・石けんにまつわる7つの誤解」
合成洗剤への恐怖を煽るばかりの本や情報が氾濫する中、この問題へのバランスの取れた見方を提供するために作った本です。
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